11月6日、「こおりやまアーティスト・イン・レジデンス」の展覧会を無事終了することができました。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
この1年、郡山を舞台にイベントを開催すると決めてから、本当に多くの方々とお話をしてきました。過去こんなにも、自分の想いを人に話したことはなかったように思います。
「アートイベント」と一言で言っても、この取り組みはわたしにとって大きな挑戦でした。
「ただの展覧会じゃない。あなたとつくる、展覧会。」そう掲げたように、アートがひとつのコミュニケーションツールとなり、展覧会場が多くの方々の心の交流の場になることを夢見てきました。今までアートと関わりが薄かった方々をどれだけ巻き込めるかということも日々考えてきました。
「いい活動だね」「応援しているよ」そんな声に心から励まされた一方、「まだまだ甘い」「自己満足にしかみえない」「伝わってこない」そんな厳しいご意見もいただきました。それが本当にありがたいことでした。そのたびに立ち止まり、自分たちが成し遂げたいことは何なのか、考えるきっかけをいただいてきたからです。
福島で活動するということ。今回、福島県外から多く方々がこの活動をバックアップしてくださいました。「自分では何もできないから、このイベントを応援するよ」そんな声も多くありました。その方々の想いを伝えるためにも、地元の方々に喜んでもらえるような環境づくりを目指してきました。では、実際、喜んでいただけたのか? もちろん、課題は山ほどみえました。力の無さを感じ反省したことも多くありました。しかし、微力ながら福島や郡山という土地に、少し、笑顔を増やすきっかけづくりができたのではないかと自負しています。それは、必死でやった気持ちが伝わり、「ありがとう」の言葉をたくさんいただいたからです。全てが報われるような、涙がでるほど嬉しい瞬間でした。
今、展覧会を終えて、様々な感情がうごめいています。大変さのなかで生まれた喜びや感動が過ぎ去り、達成感と寂しさが少々。花のつぼみを眺め、毎日毎日水をやり、やっとの想いで咲く時は一瞬、めまぐるしく過ぎ去ってしまう。そんな感じでしょうか。しかし、散った花びらを見たこの寂しさが、次の活動の原動力になっていく気がしています。
「アーティスト・イン・レジデンス」=「県外の人間だからできること」。
今回この言葉をキーワードに掲げてきました。外から来たからこそ分かるその土地の良さがあるはず。それをアーティストやクリエイターがそれぞれの視点で発見し、作品を通じて表現する。地元の方々は、わたしが 思い描いた以上に、その切り口に興味を持ってくださいました。
しかし、その任務を負ったアーティストやクリエイターたちは大変だったと思います。どのようなアプローチで作品を生み出せば良いのか、自己表現の域だけでは成立しない、生みの苦しみを味わうこととなりました。
慣れない土地に滞在するということ。1ヶ月という期間は滞在には長いですが、一からの人間関係を築き上げるにはとても短い期間であったように思います。しかし、その限られた時間の中で多くの方々と交流し、想いを伝え、郡山の方々と心を通わせるアクションをたくさんしてくれたのは、まぎれもなくクリエイターたちでした。心から敬意を表したいと思います。
特に、長期滞在をしてくれた2人。ライラ・カセムさんと石井挙之さん。体調を崩しながらの滞在、大変だったと思います。心から感謝しています。そして、クリエイターたちのために朝早く、そして夜遅くまでおつき合いいただいた博物館のみなさま。中でも、ご自宅をホームステイの宿泊先として受入れてくださった橋本文典理事には感謝の言葉を伝えても伝えきれない程です。大きな器で包み込んでくださり、いつも食卓には笑い声が溢れていました。そして、うまく行かず落ち込んだ時には温かい言葉で励ましてくださいました。そのことで本当に救われました。
今回の事業は、特に子どもたちや学生世代に生のアートを体感する場にしてほしいという思いがありました。20〜30代の若手であり、学生世代からは少し手の届きそうな世代のアーティストやクリエイターたちが、毎日がむしゃらに取り組む姿を見てほしい。そんな状況も自然と叶いました。会場の博物館の敷地内にある安積高校生の中には、放課後毎日通ってくれる生徒もいました。日に日にかかわってくれる学生の人数も増えていきました。そして展覧会のサポータースタッフとして参加してくれた高校生もいました。わたしたちのアクションが彼らの心に少し届き、明日への前向きな気持ちへの手助けになったなら本当に嬉しく思っています。
この展覧会を終えて間もないですが、ありがたいことに福島県内から「次はどこでやるの?」「一緒に何かやりませんか?」そんなお誘いもいただいております。自分の頭の中だけで考えていたことが具現化した喜びに浸る前に、次につながるきっかけまでいただいています。本当に感謝しています。
「じゃー、なにやる?」その呼びかけは、もともと自分自身を奮い立たせるためのものでした。それが1人、2人と想いが伝わり、本当に多くの方々にご協力いただけたこと。わたしたちは、前向きなアクションを続けて行くことでしかお返しができません。感謝の気持ちを忘れずに、これからも活動を続けて行きたいと思います。どうぞ、あたたかく見守っていてください。そして、これからも応援よろしくお願い致します。
ジャーナニヤルアート企画 代表 宮内 理
この1年、郡山を舞台にイベントを開催すると決めてから、本当に多くの方々とお話をしてきました。過去こんなにも、自分の想いを人に話したことはなかったように思います。
「アートイベント」と一言で言っても、この取り組みはわたしにとって大きな挑戦でした。
「ただの展覧会じゃない。あなたとつくる、展覧会。」そう掲げたように、アートがひとつのコミュニケーションツールとなり、展覧会場が多くの方々の心の交流の場になることを夢見てきました。今までアートと関わりが薄かった方々をどれだけ巻き込めるかということも日々考えてきました。
「いい活動だね」「応援しているよ」そんな声に心から励まされた一方、「まだまだ甘い」「自己満足にしかみえない」「伝わってこない」そんな厳しいご意見もいただきました。それが本当にありがたいことでした。そのたびに立ち止まり、自分たちが成し遂げたいことは何なのか、考えるきっかけをいただいてきたからです。
福島で活動するということ。今回、福島県外から多く方々がこの活動をバックアップしてくださいました。「自分では何もできないから、このイベントを応援するよ」そんな声も多くありました。その方々の想いを伝えるためにも、地元の方々に喜んでもらえるような環境づくりを目指してきました。では、実際、喜んでいただけたのか? もちろん、課題は山ほどみえました。力の無さを感じ反省したことも多くありました。しかし、微力ながら福島や郡山という土地に、少し、笑顔を増やすきっかけづくりができたのではないかと自負しています。それは、必死でやった気持ちが伝わり、「ありがとう」の言葉をたくさんいただいたからです。全てが報われるような、涙がでるほど嬉しい瞬間でした。
今、展覧会を終えて、様々な感情がうごめいています。大変さのなかで生まれた喜びや感動が過ぎ去り、達成感と寂しさが少々。花のつぼみを眺め、毎日毎日水をやり、やっとの想いで咲く時は一瞬、めまぐるしく過ぎ去ってしまう。そんな感じでしょうか。しかし、散った花びらを見たこの寂しさが、次の活動の原動力になっていく気がしています。
「アーティスト・イン・レジデンス」=「県外の人間だからできること」。
今回この言葉をキーワードに掲げてきました。外から来たからこそ分かるその土地の良さがあるはず。それをアーティストやクリエイターがそれぞれの視点で発見し、作品を通じて表現する。地元の方々は、わたしが 思い描いた以上に、その切り口に興味を持ってくださいました。
しかし、その任務を負ったアーティストやクリエイターたちは大変だったと思います。どのようなアプローチで作品を生み出せば良いのか、自己表現の域だけでは成立しない、生みの苦しみを味わうこととなりました。
慣れない土地に滞在するということ。1ヶ月という期間は滞在には長いですが、一からの人間関係を築き上げるにはとても短い期間であったように思います。しかし、その限られた時間の中で多くの方々と交流し、想いを伝え、郡山の方々と心を通わせるアクションをたくさんしてくれたのは、まぎれもなくクリエイターたちでした。心から敬意を表したいと思います。
特に、長期滞在をしてくれた2人。ライラ・カセムさんと石井挙之さん。体調を崩しながらの滞在、大変だったと思います。心から感謝しています。そして、クリエイターたちのために朝早く、そして夜遅くまでおつき合いいただいた博物館のみなさま。中でも、ご自宅をホームステイの宿泊先として受入れてくださった橋本文典理事には感謝の言葉を伝えても伝えきれない程です。大きな器で包み込んでくださり、いつも食卓には笑い声が溢れていました。そして、うまく行かず落ち込んだ時には温かい言葉で励ましてくださいました。そのことで本当に救われました。
今回の事業は、特に子どもたちや学生世代に生のアートを体感する場にしてほしいという思いがありました。20〜30代の若手であり、学生世代からは少し手の届きそうな世代のアーティストやクリエイターたちが、毎日がむしゃらに取り組む姿を見てほしい。そんな状況も自然と叶いました。会場の博物館の敷地内にある安積高校生の中には、放課後毎日通ってくれる生徒もいました。日に日にかかわってくれる学生の人数も増えていきました。そして展覧会のサポータースタッフとして参加してくれた高校生もいました。わたしたちのアクションが彼らの心に少し届き、明日への前向きな気持ちへの手助けになったなら本当に嬉しく思っています。
この展覧会を終えて間もないですが、ありがたいことに福島県内から「次はどこでやるの?」「一緒に何かやりませんか?」そんなお誘いもいただいております。自分の頭の中だけで考えていたことが具現化した喜びに浸る前に、次につながるきっかけまでいただいています。本当に感謝しています。
「じゃー、なにやる?」その呼びかけは、もともと自分自身を奮い立たせるためのものでした。それが1人、2人と想いが伝わり、本当に多くの方々にご協力いただけたこと。わたしたちは、前向きなアクションを続けて行くことでしかお返しができません。感謝の気持ちを忘れずに、これからも活動を続けて行きたいと思います。どうぞ、あたたかく見守っていてください。そして、これからも応援よろしくお願い致します。
ジャーナニヤルアート企画 代表 宮内 理